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What is a Shisa?

シーサーの意味と、
名前の由来。

なぜ、沖縄の家には
あの獅子がいるのでしょう。

守り神としての役割。「しーし」という呼び名。村を守る石獅子から、赤瓦屋根のシーサーへ。身近な疑問から、沖縄の文化をたどります。

沖縄で制作された赤焼きのシーサーの表情
沖縄に根差した獅子のかたち。形や表情は、作り手によって異なります。

01 / Meaning

シーサーとは、
沖縄の守り神です。

はいさい!しまんちゅ工房、店長のあらかきです。

僕の家業は、1950年から続く瓦工場。祖父や父がシーサーを制作する姿を見ながら、焼き物に囲まれて育ちました。

シーサーは、獅子(ライオン)をもとにした、沖縄の魔除け・守護のための像です。地域や家を守る存在として、古くから親しまれてきました。

怖そうな顔も、愛嬌のある顔もあります。どちらにも、人々が大切な場所を守りたいと願ってきた歴史があります。

魔を遠ざけ、暮らしを見守る。

それが、シーサーに託されてきた大切な役割です。

琉球王国の城門に置かれた石獅子
首里城の門を守る石獅子。かつて獅子は、王府や特別な場所を守る存在でもありました。
獅子

「しし」という言葉と、
沖縄で親しまれてきた「しーし」「シーサー」。

02 / The name

なぜ「シーサー」
という名前なの?

名前のもとにあるのは、ライオンを表す「獅子(しし)」という言葉です。

沖縄では古くから「しーし」「シーシー」などの呼び方もあり、「シーサー」という名が定着しました。中国語の獅子の音との関係など、呼び名の細かな成り立ちにはいくつかの説があります。

一つの言語から一直線に変化したと断定するよりも、獅子の文化とその呼び名が、交流の中で沖縄らしい響きになった、と捉えるのが自然だと思います。

大切なのは、遠くから伝わった獅子が、沖縄の人々に「しーし」と呼ばれるほど身近な存在になったことです。

03 / From kingdom to village to home

王府から村へ。
そして、家の屋根へ。

沖縄の獅子は、置かれる場所を変えながら、暮らしに深く根づいていきました。

首里城の城門を守る石獅子
01 / KINGDOM

王府の守護獣

沖縄には14〜15世紀頃、魔除けの獅子像を祀る習俗が伝わったとされます。王府に関わる門などにも獅子像が置かれました。

八重瀬町に伝わる富盛の石彫大獅子
02 / VILLAGE

村を守る石獅子

1689年、富盛村に火災を防ぐため石獅子が置かれたと『球陽』に記録されています。富盛の石彫大獅子は、村落獅子の始まりといわれます。

沖縄の赤瓦屋根を守る漆喰シーサー
03 / HOME

屋根のシーサー

民家の屋根にシーサーが現れるのは18世紀中頃から。明治以降、さらに広く一般家庭へと普及していきました。

※年代は沖縄県立博物館・美術館、八重瀬町の資料を参照しています。地域や設置目的によって展開には違いがあります。

The guardian of Tomori

「火返し」という、
村の願い。

富盛(ともり)の石彫大獅子は、八重瀬町に今も残る大きな石獅子です。

琉球王国の歴史書『球陽』には、火事が続いていた村で、八重瀬岳へ向けて獅子形を建て、火災を防ごうとしたことが記録されています。

ここでいう「火返し」は、村を守りたいという人々の切実な願いを表すものでもあります。

シーサーが沖縄に根づいたのは、土地の不安や暮らしの願いに、守護獣という形が寄り添ってきたからではないでしょうか。

八重瀬町の解説を読む ↗

富盛の石彫大獅子
富盛の石彫大獅子。沖縄の人々が、村の安寧を願って置いてきた石獅子の代表例です。

04 / Open & closed mouth

シーサーは、なぜ
口を開けたり閉じたりするの?

二体一組で置かれるシーサーには、口を開けた姿と閉じた姿があります。一般に「阿吽(あうん)」になぞらえて説明されることがあります。

しまんちゅ工房では、お客様へ分かりやすくお伝えするとき、こんなふうにご紹介しています。

OPEN MOUTH開

口を開けたシーサーは、幸せを迎え入れる。

CLOSED MOUTH閉

口を閉じたシーサーは、幸せを逃さない。

これは、守り神への思いを今の暮らしに合わせて伝える、しまんちゅ工房の説明です。すべての時代・地域で意味が一つに決まっていた、ということではありません。

また、シーサーは必ず二体でなければならないわけではありません。沖縄の屋根シーサーや村落獅子には、一体で置かれた例もあります。

OUR THOUGHT

守り神は、
「何も起こらない」ことを
約束するものではありません。

大切な暮らしを守りたい。困難が訪れても、その先へ進みたい。シーサーには、そんな人の願いを静かに託せるのだと思います。

青緑の釉薬をまとった現代の沖縄県産シーサー
赤焼きだけでなく、釉薬の色や造形にも、現代の作り手の感性が現れます。

05 / Still evolving

屋根から玄関へ、
そして室内へ。

赤瓦屋根に座るシーサー。門柱や玄関を守る一対。室内の棚にそっと置かれた、小さな守り神。

沖縄の家の形が変わるにつれて、シーサーを迎える場所も、素材も、色も変わってきました。

けれど、「大切なものを見守ってほしい」という気持ちは、今も変わらないのではないでしょうか。

しまんちゅ工房では創業以来、沖縄で制作されたシーサーだけを扱ってきました。文化は、その土地に根差して育っていくものだと考えているからです。

From our workshop

瓦工場から続く、
僕とシーサーの時間。

僕の家業は、1950年に始まった瓦づくりにルーツがあります。

沖縄の赤瓦も、屋根に据えられたシーサーも、僕にはずっと身近な風景でした。父・新垣信一が土と向き合う姿も、その一つです。

2005年にしまんちゅ工房を始めてから、作品を通していろいろなお客様と出会ってきました。

シーサーの意味や由来を知ったうえで、最後はご自身の感性で「この子を迎えたい」と感じる一体、一対を見つけてもらえたら嬉しいです。

文化は、その土地に
根差して育っていくもの。
しまんちゅ工房の制作現場でシーサーへ施釉する職人
しまんちゅ工房の制作風景。沖縄で作られるシーサーを、今の暮らしへ届けています。

References

参考資料と、
このページの立場。

年代・民俗史の説明は公的資料を中心に確認しています。名前の音の変化や解釈には複数の説があり、断定は避けています。守り神の受け止め方については、しまんちゅ工房自身の考えを含みます。

沖縄県立博物館・美術館「シーサーについて教えてください。」 ↗
八重瀬町「八重瀬町の石獅子」 ↗
より詳しい参考資料は「シーサーのルーツと歴史」へ →

FAQ

シーサーの意味と由来、
よくある質問。

シーサーとは何ですか?

沖縄で魔除けや守り神として親しまれてきた、獅子(ライオン)をもとにした像です。村や家などを見守る存在として置かれてきました。

シーサーという名前の由来は?

「獅子(しし)」に由来する呼び名と考えられています。沖縄では「しーし」「シーシー」などの呼び名もあり、細かな音の変化には諸説あります。

シーサーは必ず二体で置くものですか?

いいえ。口を開けた姿と閉じた姿を一対で迎えることもありますが、沖縄の村落獅子や屋根シーサーには一体で置かれたものもあります。